Conference X in 東京2021レポート
2021年12月10日(金曜)INDUSTRIAL-Xが主催するカンファレンス「Conference X in 東京2021」が開催され、会場にご来場者をお迎えし、同時にオンラインで配信を行いました。今回4回目になる当カンファレンスでは、“Change” をテーマにリーダーが集い、パネルディスカッション方式でお届けいたしました。当日の様子をレポートいたします。
<ステージ左から>
株式会社INDUSTRIAL-X 代表取締役 八子 知礼(モデレータ)
株式会社コアコンセプト・テクノロジー 取締役CTO 兼 マーケティング本部長 田口 紀成 氏
株式会社電脳交通 代表取締役CEO 近藤 洋祐 氏
株式会社ツバメックス 開発部 課長 荒井 善之 氏
<ステージ左から>
株式会社INDUSTRIAL-X 取締役 吉川 剛史(モデレータ)
インクルージョン・ジャパン株式会社 代表取締役 服部 結花 氏
日本オラクル株式会社 バイスプレジデント 事業戦略統括 首藤 聡一郎 氏
株式会社ゼロボード 代表取締役 渡慶次 道隆 氏
2022年、特に上場企業は開示が義務化されるESG(Environment Social Governance)スコア。これまでのDXへの取り組みを通じた企業変革はもちろん、DXがもたらす効果をESG経営とも結びつけて可視化することが必要です。このセッションでは、ESG経営やCNへの取り組みとDXはどう関係するか、それらに精力的に取り組む企業の現状や課題を交えて議論いたしました。
日本初のESGアクセラレータープログラムを運営されている、インクルージョン・ジャパンの服部氏は「格付け・評価機関は統合報告書上のESGスコアを重視し、機関投資家はそれを元に投資額を決めていく」
米国に本社を持つ、日本オラクルの首藤氏は「ESG経営の実現の為には余剰経営資源を生み出す必要がある。既存業務をDX化し、より付加価値の高い人的リソースを充当し、企業価値をあげるべき」
企業向けのCO2排出量算出・可視化クラウドサービスを提供されている、ゼロボード渡慶次氏は「企業はPL/BSなどの過去の集計のみならず、自社が向かう方向をESGの観点から位置付け、経営戦略に落とし込み統合報告書に書き込むことが市場とのコミュニケーションになる。非上場企業であっても、炭素税や「カーボンプライシング」に向き合わざるを得なくなるだろう」と語りました。
<ステージ左から>
株式会社INDUSTRIAL-X 代表取締役 八子 知礼(モデレータ)
株式会社日刊工業新聞社 執行役員 デジタルメディア局長 DXプロジェクト担当 明 豊 氏
ACAO SPA & RESORT株式会社 常務取締役・執行役員 山﨑 勇輝 氏
ライオン株式会社 DX推進部長 黒川 博史 氏
このセッションではDX推進のための柔軟な組織や人材をどの様に確保し、デジタルで繋がる境目のない組織のカルチャーへと変革していくかについて議論しました。
製造業、ものづくりを中心とした産業情報をお届けしている日刊工業新聞社明氏は「DX化することで販売店のみが持っていた顧客情報を資産として持つことができた。紙ベースのメディアから、コンテンツありきの新しい商品開発や顧客課題を解決していくチャンレンジをしていきたい」
熱海の老舗ホテルから事業ドメインやブランディングを大きく変えたACAO SPA & RESORT山﨑氏は「ホテル全体を事業部制に変えた際、全社員から公募し社員投票で事業部長を決めた。自分で仕事を創っていける人材を増やしたい。DX化によるデータをクリエイティビティに繋げたい」
DX推進部を立ち上げたライオン黒川氏は「DX推進にあたり社内向けにセミナーを行った。実施時間に依って参加者層が異なるが、ランチタイムには会議が多い意思決定層が多く集まったのが気づき。副業人材のスペシャリストを採用することで、多様性と先進的な技術を得ている」と語りました。
<ステージ左から>
株式会社INDUSTRIAL-X 代表取締役 八子 知礼(モデレータ)
X-TANKコンサルティング株式会社 代表取締役社長CEO 伊藤 嘉明 氏
中小企業庁 経営支援部 経営支援課 課長補佐(総括)柴田 寬文 氏
今までの3つのセッションでの議論を総括し、今後のチャレンジを語るこのセッションでは、企業が今後取り組んでいくべき新たな “チェンジ&チャレンジ” を棚卸しし、来年のマーケットトレンドやDXへの取り組み方はどうなるか、そして企業はどう変化するかについて議論しました。
B to B、コンシューマー企業を問わず、経営の再建に多くの実績を持つX-TANKコンサルティングの伊藤氏は「トップダウン型の企業は現場に意図が浸透し、実現するまでのロスが多い。特に経営陣の意識改革にはスペシャリストを外部から招くのが有効。どんなトランスフォーメーションも当事者意識が薄いと実現しない。変わらないこと自体がリスク。やるか、やらないか」
経営支援に従事されている中小企業庁柴田氏は「自己変革力、がこれからの生き残りには必須。中小企業庁ではDX推進の具体策として「IT導入補助金」を設置し、強力に後押しする。過去最大の予算額で約20万社を支援。令和三年度の補正予算案として盛り込んでいる」と語りました。
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